ブランドって何?やさしく学び役だてる方法【ブランド・エクイティ】

今回からは多くの方々が興味を持たれているブランド論についてのご紹介を再度させていただきます。
主にブランド論の第一人者、デビッド・アーカー氏の文献よりご紹介させていただきます。
今回は復習ですが、彼の一番の功績であるブランド・エクイティ戦略についてご紹介させていただきます。
ブランド・エクイティ(ブランド資産)
ブランド資産は大きく分けると5つの要素から成り立つ。

◆ブランド認知
ブランド名とその提供価値(製品や保証品質など)がリンクして認知されること。
消費ニーズ発生時の早期に繋がる。
★他の連想につなぐことができる錨
親しみ/好意 実質/コミットメントのシグナル 考慮対象ブランド
◆知覚品質
「消費者が認識している」品質価値。企業が提供しているスペックのことではない。
これが高いほど高価格提供が受け入れられるので、サービスの収益率が良くなる。
★購買理由 差別化/ポジション 価格 チャネル・メンバーの関心 拡張
◆ブランド・ロイヤリティ
過去の利用体験などによるブランドへの愛着心や共感によって再購買を誘発すること。
認知や品質説明の施策が要らなくなり、コストダウンに繋がる。
★マーケティングコストの削減
取引のテコ 新規顧客の誘引 認知創造 再保証 競争上の脅威に対応する時間
◆ブランド連想
ブランド接触した消費者が連想する様々な情報とその文脈、
イメージ、想起の引き金と購買理由を産み、ブランド拡張にも繋がる。
顧客にそのブランドを連想させるもの。製品特性(安全:ボルボ)、デザイン(アップル)
国際的(Visa)、イノベーション(3M)象徴(マクドナルド:ゴールデンアーチ)など。
★情報の加工/検索の支援 差別化/ポジション 購買理由
肯定的な態度/感情の創造 拡張
◆その他の所有しているブランド資産
上記以外のブランド資産。商標権などの法的保護や、立地などの物理的模倣困難性。
★競争優位
■ブランド・エクイティ戦略では下記のポイントも重要です。
◆以下のものを増大させることで顧客に価値を高めて提供する
・情報の解釈・処理
・購買決定における確信
・使用満足
◆以下のものを増大させることで企業に価値を高めて提供する
・マーケティングプログラムの効率と効果
・ブランドロイヤリティ
・価格・マージン
・ブランド拡張
・取引の活用
・競争優位

まとめ
ブランドの認知を広げたい、もしくはブランディングをして価値を高めたいと思われている方々は多いでしょう。
広告費を増大したり、SNSでバズるような施策などを考えている方も多いでしょう。
しかし、ブランドを資産と考えれば一過性の施策が無意味になることが多いと気づいていただけると思います。
資産なので大切に価値を増やしていきましょう。
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。