ブランドって何?やさしく学び役だてる方法【ブランド論:ポートフォリオ戦略】
ブランドも企業と同じで1つだけの事業や製品・サービスを提供している訳ではない場合が多いです。
そのため、ポートフォリオ戦略が重要になってきます。
今回はどのような方法でポートフォリオ戦略を考えていくかをご紹介させていただきます。
ブランドにはポートフォリオ戦略が必要
◆ポートフォリオ戦略を積極的に管理運営すると得られる効果
軽快さ、シナジー効果、レレバンス、強力なブランド・プラットフォーム、テコ入れされたブランド資産、ブランド役割
◆ポートフォリオの注意点
・製品・サービスをどのようにブランド化すべきか?サブブランドやエンドーサー(保障)・ブランドの出番はあるか?
・ポートフォリオ内のブランドの優先順位は?戦略的意味を持つブランドはどれか?取り除くべきブランド、支援を減らすべきブランドはどれか?
◆新製品・サービスのブランディング
マスター・ブランド
製品・サービスの主軸であり、参照ポイントである。扱いも、その企業の主役としての地位を占めるのが通常
エンドーサー・ブランド
製品・サービスに信頼性(補償)と実質的内容を与える。
役割は背後にある組織全体の伝統を表すことにある。エプソン→セイコー
サブ・ブランド
特定の製品市場に合わせるため、マスター・ブランドのブランド連想を増幅、または修正する。ポルシェ・カレラ
ディスクリプター
製品・サービスを通常はその機能面から説明する。GEキャピタル、GEヘルスケア
◆ドライバー
ジープ・ラングラーの場合、ジープと答えたら、ジープがドライバー
人が「どのブランドを買いましたか?」と聞かれた時に、答えとしてあげるブランドが主にドライバーの役割を担う
◆ハイブリッド戦略
純粋に一つだけの戦略というのはほとんどない。
マスターブランドを他のブランドのエンドーサーとしても使用。 BMWのMシリーズやZシリーズ
◆ポートフォリオ内のブランド優先順位
戦略的ブランドには、一般的に次の3つがある
現在のパワー・ブランド マイクロソフト・ウインドウズ コカコーラ・ゼロ
現時点でかなりの売り上げと利益をもたらし、キャッシュ・カウ・ブランド(金のなる木)の候補にならないブランド
将来のパワーブランド
将来かなりの売り上げと利益をもたらすと予測されるブランド。コカコーラ:グラソー・ビタミンウォーター
基点ブランド ブランド差別化要素の場合が多い ヒルトンHオナーズ
将来かなりの売り上げと優れた市場ポジションをもたらすよう間接的に影響を与える。
※ニッチブランド、フランカー・ブランド(競合を無力化)、キャッシュ・カウ・ブランドも考慮すべき
◆ブランドの評価→投資レベルの決定→実行(一気にor段階的に)
・ブランド・エクイティ(認知・知覚品質・差別化・レレバンス)、事業の強さ(売上・成長・市場位置・収益性)、
戦略との整合性、ブランディングの選択肢(他のブランド移転、統合は可能か)
※デビッド・アーカー:ブランド論より
まとめ
各ブランドの目標設定をおこない、世の中の動向などから、現在位置の把握などを客観的に判断し、臨機応変に戦略や戦術を考えていくことが必要です。
各ブランドごとの障壁を取り除く、組織内のパワーも必要となってくるでしょう。
今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。